【千香子の闇夜の部屋 vol.23】
第一章 株と相続・事業承継
◆第一項 「後継者を誰にするか?」(2)
今回は「子供」への承継メリット・デメリットについてお伝えします。
【子供への承継】
≪メリット≫
- 社内外の関係者からの納得が得られやすい、わかりやすい。
- 後継者の育成期間を長く確保することができる。
経営に必要な財務、マーケティング、組織人事、運営管理、法務など幅広く深い知識を計画的に育成することが可能になる。 - 株式の承継選択肢が多様。(※詳しくは別途記述します)
《デメリット》
- 子供が経営に向いていない、意欲がない人が継いだ場合、経営が傾くリスクがある。
- 子供が複数いる場合、身内で後継者争いが起きかねない。
- 子供に後継する気がなく、準備に入るのが遅れリスクになることがある。(最近は特に多い傾向があるため売却や廃業が増えている要因になっています)
【親族への承継】
《メリット》
- 実子と同様婿や嫁・甥・姪・配偶者の承継は「自身がやがて経営者になる」と早い段階で意識できれば、教育、育成を十分に準備できる。
- 従業員や取引先等、内外関係者からの納得が得やすい。
- 株式の承継がスムーズに行える。但し、婿・嫁は家庭内の状況による。(※後ほど記述します)
《デメリット》
- 後継者が経営に適しているとは限らない。
- 旧経営者の名義で株式や不動産を所有していた場合、旧経営者が死亡すると原則、法定相続人に資産が相続されるため、後に売買交渉や合意が必要になる。
- 会社の後継者に株を遺贈すると法定相続人の相続税より負担が増える。
- 親族内での遺産争いが起きやすい。